2023年10月04日

肝内胆管癌手術記

今回は、人生で初手術を行ったということで少しだけ記録とし
て残すことこしました。

肝内胆管癌は、肝臓内にある肝臓と十二指腸に繋がる管の中に
出来るものだそうです。自分の場合は、左側の肝臓内の胆管が
詰まっていたので、詰まった胆管と左側の肝臓及び胆のうを切
除ということになりました。

ちなみに、胆のうは無くても問題ない臓器だそうので、ポリー
プもあったので、この際取り除くことを勧められ承諾しました。

左側の胆管が詰まっていることは、7月14日受けた健康診断で
の腹部超音波検査で分かりました。この時点では、詰まってい
るのものが癌なのか石なのかポリープなのかは分かりませんで
したが、全く自覚症状がありませんでしたので深刻さは全くな
かったですね。

2週間位経ってから「要精密検査」という検査結果の赤紙が会
社に来ましたので、これは早くに行かないと総務部から怒られ
るやつだということで、自宅近くの消化器内科にてCTスキャン
を撮ったところ、やはり左側胆管が詰まっていることを確認。
MRI検査も必要だね、という先生の勧めでMRI装置の有る検査
機関へ紹介状を書いて貰いました。

お盆前にMRI装置の有る検査機関へ行ってみたところ、造影剤
を使ってMRIを撮った方が内蔵器官が鮮明に映るらしいのです
が、自分が喘息持ちの為に造影剤無しでのMRI検査となってし
まいました。喘息持ちは、まれにアレルギー反応を引き起こし
てしまうらしいのです。

数日後に、消化器内科にてMRI検査結果を見て貰ったところ、
診断としては癌の可能性が高いということで、今度は大きな総
合病院への紹介状を書いて貰うことになりました。

いや、それなら最初から大きな総合病院へ紹介状を書いて貰え
ていたらよかったのにな、と少し後悔。

お盆明けに、大きな総合病院にて初診察。直ぐに血液検査とレ
ントゲン検査、そして造影剤を入れたMRI検査を受けての診断
結果は、「肝内胆管癌」の可能性が高いとのことでした。

ただ、確認できる範囲での転移は見受けられないのと、肝臓自
体は正常値内でしたので、切れば完治が望めるとのことでした。
仮に癌でなくても、胆管内が詰まってしまっているので取り除
く手術は不可避でした。

9月の2週目に、口から内視鏡を入れて胆管閉塞箇所の状況確認
を行いました。この時が、生まれた時を除いての初入院。
内視鏡検査では鎮静剤を使用したので痛みはない・・・筈でし
たが、腸から十二指腸に入る穴が自分の場合小さかったため少
し切ったのですよね。そこから足をばたつかせながら悶絶の苦
しみが開始。

鋭い痛さは無いものの、鈍い痛みがあって内臓の中をぐりぐり
とされている感じで不快感も段々増してきて相当苦しかったの
ですよ。

その夜と次の夜は、体を傾けて寝るとみぞおち辺りがじんじん
と痛んで眠れなかったですね。今思えば、とんぷく薬を処方し
て貰っていおけばよかったです。

その後、1週間空けて大腸検査と胃カメラ検査を行いました。
大腸検査前の下剤飲みも結構キツかったのですよ。
不味いポカリスエットみたいな透明な液体を、時間内に飲み干
さないと行けないのですが、飲み干す量も多くて早朝から何と
キツイことでしょう。

その後に飲んだ下剤も強烈で、大腸検査の為に病院に着いても
尚トイレに駆け込む始末。内視鏡を肛門から入れるときに下痢
が出てしまったらどうしようかと本気で悩みました。
ま、直前に収まったのでよかったですけれど。

大腸検査も胃カメラ検査も、検査前に鎮静剤で眠りについたの
で何も分からない内に無事に終了。ただ、検査後も1時間は安静
が必要なのでその間は簡易ベッドにてしばし就寝。

会社では、業務等の引継ぎが大変でした。
大きな業務が3つに課長の業務も分担させて完ぺきではないもの
の何とか課員にお願いしてきました。ほんとにご迷惑をお掛けし
ています。

9月22日午前に手術のため再入院。その日は下の毛剃りとへその
ゴマ取り。下の毛剃りはへそから数センチ下まで。当然看護師
さんが行うのですが、へそのゴマ取りが上手い!。

23日は、何事も無く普通。夕食後に下剤開始。大腸検査前の様
な強烈な下剤ではなく穏便なものでした。

24日は、昼食後から絶食になるため、お昼過ぎから点滴開始に
なりました。病院食は確かに物足りない量なのですが味付けは
申し分ありません。当分の間は何も食べられないので、午前中
に1Fのコンビニで好きなお菓子を食べて満足感を高めておきま
した。

手術前日とあってあまり眠ることが出来ずにドキドキ感は増し
てきます。事前に手術の手順及び使用する麻酔等の説明を受け
ていましたので、眠れない時間は自分なりにイメージトレーニ
ングをしていました。

25日9時前に看護師さんと一緒に歩いて手術室へ。名前の確認
は特に徹底されていました。
手術台に寝て直ぐに横になって、背中から局所麻酔を打たれる
手前から何も憶えていません。

25時15時ごろ?に手術が終了。起こされますが意識はまだ安定
していないので何を喋ったのかさえ記憶にございません。
記憶がしっかりとしてきたのは、予定通りにICU室に移され
てから嫁さんが様子見に来た時くらいでしょうか。

そこからが本当に大変でした。患部の痛みは首からの麻酔点滴
のやつと、それでも痛みが出るときは自分で手に持つボタンを
押すと背中から麻酔がしゅわ~と流れる気持ちのいいやつがあ
って、胆管閉塞箇所への内視鏡検査時の最後あたりの悶絶を経
験している自分にとっては全く屁でも無いのですが、体を少し
でも動かすと流石に辛かったです。

首から腕からおちんちんからチューブ繋がりで、口には酸素マ
スクと大忙しな状態。
右下をチラ見すると、体内から透明な管が通されていて鮮血が
見えているのですよね。手術部位に溜まった体液を排出するの
だとか。

翌日のお昼前には一般病棟に戻され、しばらくして昼食が運ば
れてきました。え~もう食べるの?まだまだ食欲がありません
でしたが、出されたものは何とかしなくては。
そこでパラマウントベッドの威力発揮です。

ボタンひとつで上半身を起こすことが出来るので、超便利なの
ですが如何せんお腹に力が入らないし、座るとまだ超痛い。
とても満足な状態にて食事することなど不可能なのでした。

とりあえず起き上がる角度が60度までが限界でしたので、そこ
から適当に手が届く範囲にてお食事開始。とても辛かったです。

食後からリハビリ開始。ナースステーションを1周回るのです
が、歩行器を使用しても痛いしだるいし。

手術から3日目。相変わらず食事が辛い。でも昨日よりは確実
に痛みは減っていて明日への希望は湧いてきました。
そして、とうとう最大の試練の時がきてしましました。

それがトイレです。

それまでは尿管から管を通って自然に排尿されてきましたが、
とうとう管を抜くというのです。

管は入れらえれた時は既に麻酔が利いていたので、何も分かり
ませんでしたが、抜かれるときは痛い~!ということはなくて
何か膀胱からニュルっと管出た感覚。その後に少しジ~ンと痛
くなるのですが十分我慢できるものでした。

ただ、トイレに行く為に体を起こすのが辛いし、体勢を変えて
靴を履かないといけないのですが、これが下手をすると本当に
傷口が痛むのです。

トイレについたら便器に屈むことが出来ないので、立ったまま
軽量カップにて用を足す行為中も傷口が痛い。
今度は、ベッドに戻って何とか座ってから上半身を下げる行為
がこれまた下手をすると超痛い。

まだ点滴をしていたので、口からあまり水分を取っていなくて
も2時間おきくらいに尿意を催すので本当にトイレが一番の地獄
でしたね。まだ固形物はそれほど食していないので便は出てい
ませんでしたが、立ったまま気張れないし気張る力も全く足り
ないしの状態でした。

こんな感じなので、当然熟睡なんて無理の中の無理。
おまけに大部屋では色んな患者さんがいますので、まぁお互い
に神経は使うのでしょうけど、細かいことを気にする方は大部
屋入院はあまりお薦めできません。

手術後5日目くらいから、ようやく食事もトイレも何とかなる
レベルになってきました。リハビリはこの日で終了することに
なりました。でも、リハビリ時間以外にも歩いていましたから
ね。多少痛くても身体を動かすことで治りも早くなる感じだな
と思いました。

手術後6日目には、ほぼ日常的は生活が出来る様になりましたが
10分以上は座れないし、まだまだ体力不足を痛感しました。
ここらへんで、ようやく便を出せる様になりました。

結局、手術後8日目に退院することが出来たのですが、迎えに来
た嫁さんからのいきなりのギャグ連発で病院内の公園敷地にて、
のたうち回るという最悪の状態に。

たしかに、ほっとしたところに最近笑っていなかったこともあ
るのでしょうが、何か笑いのツボに入ってしまったのですよね~。
それにしても最後の最後で本当に痛かったです。

ということで、昨日から21日間は自宅リハビリの日々です。
まずは嫁さんと仲良くしないと。こちらは普段に増して弱い立
場ですからねぇ。

最後に、切り取った癌?細胞は現在病理検査に出して頂いてい
ます。これが悪性という結果なら、これから転移との戦いに備
えることになるでしょう。

ここまで親身になって助けて頂いた先生方及び看護師様、それ
と嫁さんに感謝致します。ありがとうございました。

posted by うまっこぷらす at 12:39| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする